渋沢栄一物語
田中 直隆 著/㈱三冬社
社会人になる前に一度は触れたい、論語と算盤勘定
≪目次≫
第1章 なぜ今、渋沢栄一なのか?
第2章 人生と仕事を教える渋沢論語
第3章 『論語』が教える人材論
第4章 渋沢栄一から学ぶ人間学
第5章 実業家渋沢栄一の誕生
第6章 実業家と教育者としての渋沢栄一
第7章 エピソード
「近代日本の資本主義の父」と呼ばれる渋沢栄一が、いま再び熱い注目を浴びています。
「論語」の研究者でもあった渋沢栄一は主著「論語と算盤」の中で、「事業」と「道徳」という一見かけ離れた二つのテーマを融合させる「道徳経済合一説」を説いています。利益を求める経済の中にも道徳が必要であるとの考えに基づき、「士農工商」の身分制度で最下位に置かれてきた商人を、国を豊かにする「実業家」と位置づけ、自分たちの利益のために経済活動を行うことが、国や公の利益にも繋がるとしました。この「道徳経済合一説」、すなわち「論語と算盤の一致」を貫き、実践したのです。
資本主義の行きすぎた現代の拝金主義への反省から、渋沢の思想は時代と国境を越え、論語の本家、中国でブームを起こし、いまや欧米からも注目を集めています。
激変する世界の中で、政治も経済も混乱し羅針盤を見失いつつある今日の日本。こんな時代だからこそ、渋沢栄一の残した言葉が、閉塞感を打開する確かな指針として再び注目を集めているのかもしれません。
渋沢栄一について
渋沢栄一の生い立ちや、家系図、設立に関わった企業などをまとめてあります。下記よりご欄ください。